驚いていたのはあたしだけじゃなく、遼平さんも同じだった。


ガタッ…といきなりソファーから立ち上がると、震えながら口を開く。




「…もしかして、あの時のカップルが…?」



「そうなんです。

あの披露宴がテレビで生放送されてた時、うちの兄貴が紹介していたカップルが、俺らだったんです」



「ま…マジかよ…」




遼平さんは驚きのあまり、普段の俺様口調に戻っている。


あたしも口があんぐりと開いたまま。



…意外な事実。

この人達も、なんだかんだで有名人じゃん。



目の前にいるお二人さんは、微動だにしてないけれど。




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