「ゆき、行こうか」



「どこ行くの?」



何故か、雪兎は行き先を教えてくれない。
どこだろ…。
不安と期待が入り混じって変な気分。




「着いたら、わかるよ」




静かに車は走り出した。
私達を乗せた、運命の歯車も動き出していたのだろうか。



もし、あの場所へ行かなかったら私達が離れることもなかったのかな。





…なんて知る由もない私達は、暢気に話をしながら目的地へと向かって行った。