「兼次様…お、女は禁制です!この事が殿のお耳に入れば命が…」


言葉と同時に振りかざされた剣
一気に血が吹き出し、その場に血塗れになり倒れ込む


「あ、貴方様は…」


後ろ姿の満月の匂いがする侍は血塗れの剣を葉で拭き鞘に戻した


「直江兼次と申す…」


名を聞きアタシは圧倒するしか無かった

直江兼次様は直に天下を取るお方、アタシのような農民と顔を合わせるなど一切無い…手の届かない神のような存在