足場の悪い雪道を無我夢中で走り続けたアタシは
寒さと疲労で足の感覚が無くなりかけていた


「キャッ」


倒れていた木々に躓き
足がもつれ転倒してしまった

転倒の衝撃で傷だらけの身体、乱れた着物

ガクガク震える足は一時間以上休みなしに走ったせいか限界に来ていた


これ以上走れないの…?


「兼次様…」