*
私達はあの日控え室のど真ん中で愛を囁いて、笑いあって、抱き合って。
何だか私達にはぴったりな場所な気がした。
「さて、ゆきちゃん。これから暇?」
「んー……?え?何が?」
「なるほど、暇なんだ?」
あーまあね、って違うよ!!
私だって暇人な訳じゃないし。
ん?てかどういう意味?
「暇だけど…?」
ぽかんと口を開けたまま顔をあげると、上からクスクスと笑い声が零れる。
むう、馬鹿にしてる。
…でもすっごくかっこいい。
「恋人の定番コースを案内するよ」
定番コースって何?
まあ、いいか。
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