私達はあの日控え室のど真ん中で愛を囁いて、笑いあって、抱き合って。


何だか私達にはぴったりな場所な気がした。



「さて、ゆきちゃん。これから暇?」



「んー……?え?何が?」



「なるほど、暇なんだ?」



あーまあね、って違うよ!!
私だって暇人な訳じゃないし。
ん?てかどういう意味?


「暇だけど…?」


ぽかんと口を開けたまま顔をあげると、上からクスクスと笑い声が零れる。
むう、馬鹿にしてる。
…でもすっごくかっこいい。



「恋人の定番コースを案内するよ」


定番コースって何?
まあ、いいか。