そっか、私達恋人だもんね。
両想いだもんね。
小説でいうならハッピーエンド。
でも私達は始まったばかり。
まだまだ先は長いのだから。


「ゆきちゃん…」



私の頬を両手で包み込んでこれからキスしますって雰囲気。
読者が喜ぶ展開へと一直線のはずだけど現実は違う。


「あのさ」



甘い雰囲気を思い切りぶち壊してみた。
雪兎さんはどうするんだろ。
って思ったら甘い雰囲気はぶち壊せなかった。
甘い、甘い、甘すぎる!!


「何?」



「あのさ」