「どうしたの?ひいちゃった?」拓也は笑いながら言った。

「拓也……人を好きになったことってあるの?」麻美は尋ねた。

「あるよ。俺に声かけてくる子はみんな好き♪」拓也は笑いながら言った。

「彼女とかは?」麻美は尋ねた。

「俺彼女とかいらないんだよね。一人に縛られたくないっていうか、なんかウザイし?」拓也は煙草を灰皿にいれ、また新しく煙草に火をつけ吸い始めた。

「可哀相………。」麻美はうつむきながら言った。

「フゥ~。なんで?俺今で十分満足してるし。」拓也は煙草を吸いながら言った。

「最低……そんな人だと思わなかった。」麻美は軽蔑した目で拓也を見た。

「まぁ基本的に来るもの拒まずだから。今日も麻美から声かけてきたんじゃん?」拓也は笑いながら言った。

「そうだけど……。」麻美はずっとうつむいたままだ。

「麻美は俺に抱かれたい?抱かれたくない?」拓也は麻美をジッと見つめながら言った。

「…………抱っ抱かれたくない。」麻美は一瞬拓也と目を合わせたがすぐにそらした。目を合わせていると、抱かれたいと言ってしまいそうだったからだ。