『間もなくドアが閉まります』
駅に流れるアナウンス。
いつも、凜久とヨウくんと3人で乗る電車に今日はひとりで乗り込んだ。
――プシュー
閉まるドアをぼぉっと見つめる。
いつでもそばにいて。
このドアに片手を付いて、私を守ってくれる人はいないんだ。
……今日は。
たくさんの人に揉まれながら、電車に揺られる。
私――。
凜久と一緒に行くようになってから、弱くなっちゃったのかな。
なんだか、すごく寂しいよ…。
首を振ってみても、嫌でも…実感させられるんだ。
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