「なんか今日の瑠璃はぼーっとしっぱなし」

放課後――柔らかい光が差し込む教室の中、カタンと、私の席の前にあおいが腰かける。



「なんか今日、元気がなかった気がするんだ」

凜久くんの事?


そう聞かれ、コクンと頷いた。



この前ねんざした足首をプラプラと動かしてみる。



「もう、大分良くなったみたい」


あおいを見ると、ニコッと笑い返してくれる。



「そういえばね、さっき――」

そうあおいが言い掛けたとき。



「――あ、暗くなった」