俺がいない間に瑠璃になんかあったらって考えると。



やっぱり怖いって思ってしまう。




「凜久、大丈夫…?」

ブレザーの裾をチョコンと引っ張りながら、心配そうに俺の顔を覗き込む瑠璃。


今日の帰りには、瑠璃に話そう。



きっと、
“私は大丈夫だから、凜久は思いっきり楽しんで来てね”

とか、言うんだろうな。



楽しめる訳がない。

だって“瑠璃”が


――いないんだから。