「凜久」
私の声に反応して、凜久の視線が私を捕える。
肩には、凜久のバック。腕には私のバックが下げられていて。
「よく寝れた?」
私のベッドに軽く腰掛けると、枕の横にバックを置いた。
「凜久が運んで来てくれたんだよね。ありがとう」
起こしてくれても良かったよ?
隣に座る凜久の顔を、顔を傾けながら覗き込んだ。
「ううん、気持ち良さそうに眠ってたから」
なんだか、照れたように…恥ずかしそうに俯く凜久にキュンとしてしまう。
「凜久…」
溢れてしまう気持ちをどうにか伝えようと、凜久にもたれるように背中に腕を回す。
凜久もそれに応えるように、寝起きで少しクシャクシャした髪を直すように、指を通す。