「ん~っ、気持ちいいね」
思いっきり、伸びをすると
授業をサボってきたことなんて
忘れてしまいそう。
「……あ、瑠璃が転んだ川」
何気ないその一言が、忘れかけていた記憶を呼び覚ます。
た、確か……
私川で転んで
それで――…
「あの時の瑠璃は大胆だったよねぇ……」
「い、言わないで……!」
そんな私を見て、意地悪な瞳を急に細めて、凜久が笑った。
目の前に凜久がいるのに――
私、服……脱いだんだ……。
男の子として
意識してたんじゃない。
“凜久”
だから、大丈夫なんだよって。
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