「ダメだよ、逃げちゃ」

鎖骨辺りに、右手
 お腹の上に、左手。


元々無に等しかった逃げ道が、
さらに狭まって。



もう、……凜久にされるがまま。



意地悪な唇が、うなじから下へ下がっていく。



「お風呂上がりの女の子って……すごくそそられる」


――好きな子なら、尚更……ね。


耳に唇が触れたまま甘くささやかれると、ゾクゾクする……。



「瑠璃の匂いって……すき」

着ていたパジャマを、
肩まで落とされて、肌に直接凜久の指が触れて


――唇が、触れて



毎日こんな風にされたら……


きっと

もっと

ハマってく。


空さえも見えなくなるくらいに

深く

深く

沈んでく―――…