「よく眠れた?」 「うん……」 体を完全に預けた瑠璃が、俺の胸にすり寄る。 普段は恥ずかしがりやの瑠璃が、こうして素直に甘えてくる時間を大切にしよう。 学校とはまた違った ――甘い、甘い魔法の時間。 「……飲む?」 袋から、例のモノを出すと 「のむっ」 薄茶色の瞳を、まるではしゃぐ子供のように大きくさせる。 両手で包んで飲む仕草や、 くるくる変わる表情にいちいち心臓をドキドキさせながら、瑠璃を見つめた。