「……ほら、飲めたでしょ?」 「あ、……ホントだ」 ビックリしたのもあるけど……、案外カンタンに飲めちゃった。 「上向いた方が飲みやすいんだって」 だから凜久は、上を向かせて―― ……キスしたんだ。 なんだか 今さら恥ずかしくなってきたよ… 「あとね」 凜久が手に持っているのは、小さいチューブみたいなモノ。 「傷口に塗るんだってさ」 紙に印刷された文字を、凜久の瞳が追っているのが分かる。