「……瑠璃」 「ん……?」 最後のひと口目が、まだ飲み込めないまま凜久の瞳を見つめる。 そして――ゴクン、 と飲み込むと 「いいこ、いいこ」 頭の上に、 凜久の手が乗っかって。 優しい視線で私の心を射抜いたまま動かされる温かい手。 今なら、 凜久にもっと甘えても…… いいかな――? 「じゃ、お薬飲もっか」 カサカサと、白い紙袋に凜久の手が離れてしまう。 ――あ、残念……。