左腕は、大丈夫なはず。 左手を動かすより先に迫る…… 「はい、あーん」 口元に迫る、 スプーンに乗せられたおいしそうな湯気が立つたまごがゆ。 あっという間に、空腹感に負けた私は――。 「なんかいいね、こういうの」 二口目分のお粥を、 もうスタンバイさせている凜久に なんだか照れちゃうよ……。