ゆっくりと、落とされていく……凜久の視線の先には。 あの時、転んだキズ跡。 ただ凜久に見つめられてるだけなのに…… 勝手に反応する体に、自分でもドキリとする。 そのまま、 刻む鼓動は加速していって――。 ……んん? 捕らわれた視線を、凜久が向けている焦点へとずらす。 キズ跡の、少し上の赤い跡。 赤いって言っても…… ふたつ、ある。