「とりあえず、教室はマズい」
ここにいたら、見つかる可能性が高いと判断した俺は。
「…あら、ふたりそろって珍しいわね」
ふふっ、と笑いをもらす先生。
瑠璃がいつもお世話になってるこの保健室で“その時”が来るのを待った。
「…あ、確か包帯が切れてるんだったわ」
事務室に届いてるはず。
ちょっとの間留守にするわね?
そう言って先生は保健室を出て行った。
「ずっとここにいる気か?」
「……」
ヨウの問いかけに黙ってしまう。
でも、下手に動いて見つかったりしたら――…
その時。
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