「瑠璃………?」 ドアに真っ直ぐ貼り付いた凜久の腕をそっと剥がした。 「大丈夫だよ…?私は凜久が思ってるより……」 ―――弱くないよ? 私…… 少しは成長出来たと思うの。 こんなの、 自惚れかもしれないけど。 最後の言葉はすっごく小さくなっちゃったけど。 凜久は何も言わずに微笑んで。 繋いだ小指をそっと離すと、 私の手を優しく包み込んでくれたんだ。