「――ねぇ、瑠璃…?」 「――…ん?」 凜久の小指は、握ったまま。 「変な事…考えてないよね?」 「…………多分…」 「……今 間あったよ」 ――『遊くん、教育実習に来てるんだってね?…瑠璃の学校に』 「……よく、知ってるね」 そう答えたのは、私。 「………」 無言の、凜久。 意味深な笑みを浮かべると、 たったその一言だけを残し去っていったのは…… ―――瑠奈だった。