「…へへっ」 どうしよ…… 予想以上に、ヤキモチを妬いてくれた凜久が可愛いくて。 小さく弾けた笑いが、喉の奥に留まっててくれない。 「―――あ、」 向こう側の角から歩いてくる女の子。 きれいに切りそろえられた髪を風に揺らして――。 「おはよう、瑠璃」 私たちの前でピタリと止まると… 顔にかかる髪を耳へと流し、その子は口元に微笑を刻んだ。