私が気が付かないくらい自然に頭の後ろに回された手のひらに
私はされるがままに、凜久との距離を縮めていった――。
「…んっ、ふぁ……」
逃げ惑う舌を、熱いものに追いかけられて。
簡単に、捕まってしまう。
“逃がさない”
声に出していないのに、そんな言葉が伝わって来るような……
長い、長いキス。
なんだか、最近の凜久は積極的過ぎるよ…。
それは、凜久が体験合宿から帰って来た土曜日からだ。
遊くんの名前を出した時から…。
「――ね、り…っ、んん……」
唇が離れた瞬間、話そうするのにまた唇を押しつけられて
うまく喋らせてもらえない――。
――ねぇ、凜久
もしして……
ヤキモチ、妬いてくれてるの?