「――…りく…?」

スヤスヤと寝息を立てる顔はまだ幼さを強調していて。



「…わ、可愛い……」

思った事が口からポロッとこぼれてしまった――。



気付けば、少し開いた唇との距離を“自分から”縮めていて……。




「…はっ、わわ…っ」

私…、今…何しようとして――!



「誰が可愛い、だって……?」

瞳は閉じられたままなのに、寝顔は変わっていないのに、


さっきよりも隙間が開いたその唇は、意地悪な曲線を描いていて。





「大胆な瑠璃も、嫌いじゃないよ――?」