最初は、ただのアザだと思った。 でも―――。 どう見ても、アザには見えない。 だって……、 赤い―――。 まるで、キスマークみたいな。 「凜久……、どうした…の?」 「何でもない…よ」 ――まさか。 本人が 気が付かないうちに、なんて。 そんな事… 出来るハズがないんだ。