「凜久……?」
気が付けば、瑠璃が心配そうに眉を下げていた。
なんだか、怖いんだ……。
――とてつもなく。
瑠璃をきつく抱きしめても“この感情”は消えてはくれない。
言いようのない不安に襲われる。
――それに。
いくら天然って言っても、瑠璃はきっと“遊くん”の気持ちに気が付いてるハズだ。
それがまた、俺の不安を逆なでしてくれる。
まぶたを閉じて、腕の中に納まっている瑠璃の髪を優しくなでた。
「凜久、好きだよ……」
「…っ、瑠璃――」
せっかく起き上がらせて、抱きしめていたのに、
またその背中をベッドへと沈めてしまう。