律子の隣に由衣が佇むと親子に見える
立夏の見立てたドレスが由衣の儚げな可愛さを引き立て、周りの男たちがグラスを揺らしながら由衣を見ていた
そんな視線を感じたのは律子で由衣は所在なく潤んだ瞳で下を向きがちだった
(あぁ…これじゃぁどこかのご子息に取られてしまいますよ…立夏様…)
立夏を見てみるがウンザリしながら招待客に愛想を振りまいて由衣に構えない状態だ
もちろん立夏の婚約者とは知らずに寄ってくる
「こんばんわ」
(えっ…)
下を向いていたときピカピカの革靴が目に入って顔を上げると知らない男の人
「どちらのお嬢さんかな?僕君みたいなきれいな子はじめて見るよ」
にっこりと手を出してきた
握手かと思い手を出すと手の甲にキスされた