「あまりしつこいと立夏に嫌われますよ」


立夏はその声に助かったと言わんばかりに苦笑いを向けた


 「あら…佐々木さん?」

 「どーも…立夏を怒らせてもいいことないと思いますよ?」

 「……あなたも由衣さんに味方なさるのね?」

 「いえ?俺は立夏の味方です」


真守は二人に近づくと真由の手を放した


 「行けよ、由衣ちゃん待ってるんだろ?」

 「あぁ…」


立夏は真由に目もくれずに駐車場に足を向けた


完璧な結婚相手


 (…いずれ私のものになる…)
 「邪魔しないで下さる?」


真守の手を払いのけるときびすを返して歩いて行った

 「女はこっわいね~」




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