「…親父さんはまだ言ってくるのか?」
大学の食堂に戻ると足を組ながら言った真守
「…あぁ…」
「白石真由って言ったか?」
「……」
由衣を婚約者として立夏の自宅に迎えてもしつこい父親の見合いの誘い
「…知らない」
「やっぱり無理なんじゃねぇの?」
真守の言葉にぴくりと眉をあげる立夏
「なにがだ?」
「由衣ちゃんには…」
「そんなことない」
真守の言葉を遮る
「……まぁ…俺にはどっちでも良いけどさ」
由衣にはわるいが真守には立夏の幸せを優先するべきこと
十何年も付き合ってきた親友だ
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