「ったくわざわざ俺を連れてこなくても良かったろ?」


立夏は苦笑いをしながら真守(まもる)に近づく


 「いいだろ懐かしの我が校だ」

 「俺にも愛しの由衣ちゃんを見せてくれても良いだろ?」

 「またの機会な」


佐々木 真守(ささき まもる)

立夏とは幼稚園からの腐れ縁という親友


 「なんだよ、俺にも見せられないのか」

 「由衣に惚れられても困るからな」



 (そんなに見られたくないなら鳥籠にでもいれときゃいいだろ…)