「よく眠れた?」


立夏は顔を真っ赤にしている由衣に微笑んだ


恥ずかしくなって胸に顔をうずめた由衣がこくこくと頷いた


 「僕もよく眠れたよ、由衣のおかげ」


立夏の腕が腰から背中に移動するとぎゅうぅと抱きしめてきた


 「ありがと」

 (…いきなりキスって…反則だよっ…)

 (本当によく寝た…何時間寝たんだ…?…5時間ぐらい?)


立夏自身もお昼寝でこんなに寝ることはない


お昼寝する時間などない


次からわいてでる仕事と両立させている大学生


 (最近寝てなかったからかな?…それとも由衣がいるから?)


そばで温もりを感じるだけでこんなに安らぐ存在は初めてだった

いや、出会ってから僕は由衣に安らいでるか…