「はい」

 『私だ』


その声を聞くと眉間にシワを寄せた


 「なんです、社長」

 『御堂由衣はいるのか?』

 「仕事の話ではないのなら切ります」
 (幸せな気分が台無しだ)

 『まぁ…待て、本当に御堂由衣を妻にする気かまだ高校生だろ?』

 「婚約者です。あなたが決めた白石の許嫁とは結婚しませんよ…切ります」



立夏は乱暴に携帯を切った


 「僕は…由衣がいいんだ」