「後僕は本郷グループ本社の副社長で色々と仕事もしているんだ、だから寂しい想いをさせるかもしれないけど…」


立夏は少し肩を落とした


 (凄いよね…大学生で社会人なんだから…)


長い施設育ちの由衣にはわからない別世界の人


 「でも由衣を幸せにするよ」


うんと頷く由衣をイスから立ち上がって胸に抱きしめた


 (…絶対に…幸せに)

 (なんだろ…私…なんでこの人のこと知ってるのかな?)


何度かこの胸に抱かれた気がした