「で…あのさ…」


立夏はパソコンの影になっていり小さな箱をちらりと見た


 「僕と…」

 「あの!」


立夏の言葉を遮るように大きな声を出した


 「由衣?」

 「あの…私…あなたのこと好きじゃないんです…だから……婚約も結婚もできません」


由衣は泣きそうな顔を見られたくなくて下を見ながら言った


立夏は由衣の言葉に目を見開いている


 「…由衣…今の冗談だよね…」

 「じょ…冗談じゃありません…………私はあなたのこと好きじゃないんです……」