* * * * *


ノロノロ歩いていた

どうか病室にいませんように

そう願っていた


会わなければならない

でも会いたくない

でも…会わなければ…自分のせいでまた誰かが不幸になる


 「…由衣」

 「こ…こんにち、は…」


由衣がゆっくりといつもは座らないソファーに腰を掛けた


立夏は由衣の行動に方眉を上げた


 (なんだ?いつもはそばに座ってくれるのに)

どことなく落ち着かない様子だ


 「由衣、どうかしたの?」

 「え……」
 (そんなにわかりやすのかな?)