南に答えることなく言葉を失う由衣
南は由衣をちらりと見ると言葉を続けた
「潰した、と言うより乗っ取ったって言うのが正しいのよ……でも財産を全て奪うことはされなかったみたいで普通に暮らすことは出来たみたい
ただあなたは乗っ取られる前から危機を感じていたご両親が私に預けていたの…なにか合ったら困るからと……もちろんすぐに引き取りに来るつもりだったのよ?」
南は慎重に言葉を選んでいた、なるべく由衣を傷つけないように
「……でもご両親はあなたを迎えに来る途中で事故にあわれて……」
「……」
「由衣…この話を聞いて立夏さんを恨む?立夏さんのお父様を恨む?」