「…まさか…お祝いに?」

 「そんなことある訳ないじゃないですか?!」

律子は声をあらげて言った


 「…そうですね……律子さん、後で由衣様のご様子を見てくださいね」

 「はい、もちろん」


村田はため息をついた


 (お二人が落ち着かれるのは、まだまだ先なのでしょうか?)


その日、由衣は一度も部屋から姿を表さなかった