「ところで婚約パーティーの準備は滞りなく進んでいるんですか?」

 「えぇ、もちろん。あなたの名前で招待状も出しましたよ」

 「由衣のドレスは?」

 「そんなに心配しなくてもちゃんと私が見立てましたから」

 「後…」


細かい立夏に里香子ははぁ~と溜め息をついてから


 「それよりも当の本人の由衣さんにはちゃんと言ったの?婚約パーティーのこと」

 「そ、それが…まだ…」


立夏は照を隠すようにパソコンのキーを叩く


 「まったく…後2週間もないのに…この子は…」

 「き、今日来たらちゃんと話しますよ」

 「えぇ、ちゃんとね?」
 (プロポーズもしちゃえばいいのに)