「由衣…?どうしたんだい?顔色が悪いけど…」


立夏はすぐに由衣の異変に気づいた


今日は里香子がいるからと鈴は由衣を病院まで送ると帰って行った


 「本当に…由衣さんどうしたの?」


ベッドの近くのソファーに座っている里香子も由衣を見た


由衣はぎこちない笑顔を立夏に向けると首をふるふると横に振った


 「…今日は話さない日?」


立夏は珍しく仕事をしていなかったらしき難しい本を自分のお腹あたりに伏せている


 (……)

立夏の言葉にぎくりと肩を震わせるが由衣は一度下を見るとぱっと立夏を見て


 「そんな……こと…」

と声を震わせて言った