その日は里香子と律子が帰っても由衣は立夏の手をずっと握っていた
(…ごめんね…立夏さん…私が飛び出さなきゃ…こんなこと……でもそばにいたいの…)
麻酔が効いているのか、立夏はその日も目を覚まさなかった
* * * * *
次の日
さすがに心配になった里香子は医師に見てもらおうとナースコールした
「おはよう…ございます…」
「おはよう、由衣さんよく眠れた?今日退院だったかしら?」
「は、はい…私が先で…」
「いいのよ、立夏ももう目を覚ますらしいし」
「本当ですか!?」
「えぇ…今お医者さまが来て下さるから…」
「うっ……うぅん…」