「えっ…?」

 「あら?夫はそのつもりで色々やっているのよ?」

 「い……色々…」


里香子は由衣の隣に座って立夏とは反対の手を取って


 「…私たちは誤解をしてみたい…どんな風に立夏をたらし込んだって思っていたの…でもあなたは全然そんな風じゃないのにね?…だからあのパーティーでも冷たい態度をとってしまった…ごめんなさい…許してはもらえないかしら?」


里香子はうっすらと涙を溜めて由衣を見た


 「……でも…私は…施設育ち…だから……」

 「そんなこと関係ないの…立夏を愛してるんでしょ?」

 「…愛……」