律子も里香子の様子にほっとしていた
いくら龍郎が認めたと言っても里香子は由衣に冷たいかもしれないと思っていた
でも里香子が由衣に微笑んでいるのを見て取り越し苦労だったと安心していた
「由衣さんが来たんだから立夏も早く起きればいいのにね?」
「…そうですね…」
(目を覚まして?立夏さん…)
立夏の手をぎゅぅうっと握って願った
「立夏が起きたらぜひ家に二人で来てね?」
「えっ…でも…あの…」
(あの女(ひと)は?)
由衣が戸惑いがちに里香子を見た
「ふふっ真由さんならもう来ないし、立夏の婚約者はあなたでしょ?」