立夏の心地よい腕に抱かれてぼんやりとしていた


そんな由衣を一層愛おしくなる


由衣の肩まで伸びる臼茶色の髪をゆっくりと梳く


 (なんでだろ…私ぜんぜん嫌じゃない…)


むしろこうしていると嬉しく思ってしまう


初めてあったばかりの人にここまで安らげただろうか


 (うぅん…そんな人…南先生以外いない…よ…)


立夏に身を委ねていると


~~♪~♪


携帯から着信音が鳴るとチッと小さく舌打ちして立夏は由衣を放す


 「ごめん、少し良いかな?」


と言って携帯を開くとソファーから離れ窓辺に立って話しはじめた


 「私だ」

 『高木です。ソフィア氏から連絡してくれとの電話がありました』

 「わかった…かわったことはないか?」

 『はい、特に』