「村田さんは御堂由衣を見ていてくれないか?」

 「はい」

 「嶋原は入院手続きを頼む」

 「はい、かしこまりました」


そう言うと龍郎は立夏の病室に向かった





* * * * *


 「んんっ…」

 「由衣様?」


 「村田…さん……っ!」
 (そうだ!事故っ)


ガバッと上半身を起こすとぐらりと身体が揺れた


 「由衣様っまだ安静になさって下さい」


ゆっくり由衣を横にして村田は微笑んだ


 「立夏様なら命に別状ないそうです、ただ骨折したので入院はなさるそうですが…」

 「私が……悪い…」


由衣の瞳からはポロポロと涙が溢れた