里香子を横にして手術室の前で立夏を待っていた龍郎

そこへ立夏の執事村田と律子が息を切らせてきた


 「旦那様…」

 「村田か……立夏の着替えでも持ってきてくれたのか?」

 「はい…後由衣様のお着替えも…」

 「由衣?」


由衣も一緒に運ばれたとは聞いていない龍郎は眉をぴくりと動かした


 「御堂由衣も一緒だったのか?」

 「えっ?はい…」


しまったとばかりにばつの悪そうな村田


 「旦那様…立夏様は…」

 「まだ…」


律子がきょろきょろとした


 「奥様は?」

 「…今はベッドで休んでる…気を失って、な…」

 「私がお側に…」

 「そうだな、律子さん頼む」