車内でも立夏は厳しい顔をしてハンドルを握っている

由衣はなにも言えないまま窓の外をぼや~っと見ているだけ


 (……怒るくらいなら…迎えに来なくても…)

 (…私は………一体なんなの…)



立夏も由衣に何と言っていいかわからなかった


ただ「亮介」が言っていた「愛人」と言う言葉にイラついていた


 (由衣、君もそう思っているのか?)

 (君だけど言ったのに…僕を信じてはなくれないのか…?由衣…)