結局どうすることも出来なくて、泣き腫らした顔の樹里を連れ、シンちゃんのお店に向かった。
散々歩き続けたために足は棒のようになっているが、でも擦り切れてしまいそうな心の痛みよりはずっとマシだと思ってしまう。
珍しくこんな夕方から、店には“OPEN”の看板が出ていた。
そんなことに安堵してドアを開けると、そこにいた人物たちの姿にまた驚いたのは言うまでもない。
「…え、何で?」
何で勇介とスッチが一緒にいるのだろう。
別にこのふたりは仲が悪いわけではないとは思うけど、でも組み合わせとしてはおかしすぎる。
目をぱちくりとさせていると、カウンターの中からシンちゃんが、口を尖らせてあたしに言う。
「おい、こいつらどうにかしろよ。
一応高校生だってのに、昼間から酒飲みやがって。」
出したのはアンタだろ、と突っ込むことはやめておいた。
見ると本当にふたりはアルコールのグラス片手で、憂鬱そうな顔をしている。
「さゆは?」
口を開いたのはスッチだった。
言いにくくて顔を見合わせたあたしと樹里の反応で悟ったのだろう、また彼は顔を俯かせる。
「てゆーか、何でふたりが一緒なわけ?」
樹里が聞くと、
「諏訪が電話してきて、俺酒に付き合わされてんの。」
と、勇介は困ったように言う。
何でこのふたりが番号を交換してんのかは知らないが、でも勇介らしくない。
彼が他人の誘いを無視せず、しかも一緒に酒に付き合ってあげてるだなんて、とやっぱり驚くことしか出来ないのだけれど。
散々歩き続けたために足は棒のようになっているが、でも擦り切れてしまいそうな心の痛みよりはずっとマシだと思ってしまう。
珍しくこんな夕方から、店には“OPEN”の看板が出ていた。
そんなことに安堵してドアを開けると、そこにいた人物たちの姿にまた驚いたのは言うまでもない。
「…え、何で?」
何で勇介とスッチが一緒にいるのだろう。
別にこのふたりは仲が悪いわけではないとは思うけど、でも組み合わせとしてはおかしすぎる。
目をぱちくりとさせていると、カウンターの中からシンちゃんが、口を尖らせてあたしに言う。
「おい、こいつらどうにかしろよ。
一応高校生だってのに、昼間から酒飲みやがって。」
出したのはアンタだろ、と突っ込むことはやめておいた。
見ると本当にふたりはアルコールのグラス片手で、憂鬱そうな顔をしている。
「さゆは?」
口を開いたのはスッチだった。
言いにくくて顔を見合わせたあたしと樹里の反応で悟ったのだろう、また彼は顔を俯かせる。
「てゆーか、何でふたりが一緒なわけ?」
樹里が聞くと、
「諏訪が電話してきて、俺酒に付き合わされてんの。」
と、勇介は困ったように言う。
何でこのふたりが番号を交換してんのかは知らないが、でも勇介らしくない。
彼が他人の誘いを無視せず、しかも一緒に酒に付き合ってあげてるだなんて、とやっぱり驚くことしか出来ないのだけれど。