はぁ、と溜め息をつく。



その瞬間と同時に教室の扉が開いた。




「2年A組、学級委員いますか?」

3年生の女の先輩だった。


ちなみに、学級委員とは、あたしと…結貴。




「あ、はいっ!女子はいます!」


そう言って、あたしは席を立つ。


そして、先輩がいる、扉の方へと向かう。



「あー…、男の学級委員も呼んでくれる?



…今日は、重要なことを話し合うから」



先輩は、ニッコリと笑ってあたしに言った。



「わかりました」



「十分くらい、探してくれる?



んで、見つからなかったら、生徒会室に来て」


…10分も結貴を探さなくちゃいけない。


「わ、分かりました…」



あたしが返事すると、先輩は去って行った。




あたしは、先輩が去ったのを見計らって、結貴を探し始める。


…廊下

…他のクラス

…トイレ。


全部探したけど、いなかった。



「ったく、どこ行ってるのよ…


あのバカ結貴…」