「……っ、ふぁっ!? や、あっっ……」
「……可愛い。ほら、もっと感じなよ」
「っ、や。あっ、あ……。先輩、あっ……。私、もぉ無、理」
…………短大入って半年。
そこで恋した先輩と、私は『セフレ』をしてる。
……理由は簡単。
ただ、他の女にとられたくなかっただけ。
先輩はモテてて。
毎日、引っ切り無しに告白されてた。
それまで、先輩を見てるだけだった私はただヤキモチ妬いてるだけの存在で………
『告白』なんて出来なくて。
だから半年前、先輩が1人で居たときに言ったの……
『セフレ』しましょう?
って。
――――……、
「……お前、今年入ってきた子だっけか? 名前、なんて言うんだよ」
「小柳沙菜(こやなぎさな)って言います。………で、先輩答えは?」
そう話し掛けながら沙菜は、妖艶な微笑みをたたえて小首を傾げてみせる。
「………お前、からかってんのか? ふざけるなよ、どっか行け」
「ふざけてなんていません、本気ですよ。………それとも先輩、まだ童貞だったりするの?それ、バレたくないから言ってるんでしょ?」
クスクスと小さく笑いながら沙菜は、上目遣いに先輩………金城迅(かなぎじん)に話し掛ける。
そんな沙菜に、迅は大きな溜め息を一つ出すと、睨みつけるような視線を彼女に送り、口を開いた。
「はっ、いい度胸してるじゃねぇか。………いいぜ、相手してやるよ」
………先輩にとって、私の最初の印象は最悪。
それでも、傍に居られるんだったらなんでも良かった。
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