皆が席につくとテストが配られた。



「…では、始め。」



―――――………




―――……




「そこまで。後ろの席に座ってる人用紙を回収して。」



先生が全員分確認すると教室から出ていった。



「おわったー!」



勝の叫び声が合図になったのか皆もホッとした表情を浮かべた。



「こら、勝。まだ始まったばかりだろ?」



試験が終わったかのように騒ぐ勝をすかさず制する敦。



「わかってるって。」



怒られたにも変わらず、ニコニコ笑って答えた。



いや、全然わかってないだろ。